反知性の知性、谷川雁の音響をズレて聴く

【重要】予定変更のお知らせ

7月10日に予定していた、野戦の月主催〈夜顎(学)〉ですが、現在、新型コロナウイルスの新規感染者が増加しており、感染拡大防止のため延期することにいたしました。楽しみにされていた皆さんには、大変申し訳ございませんが、皆さんの安全・安心のため、ご理解くださいますよう、お願い申し上げます。

――夜顎(学)第二期 その2

谷川雁は、「連帯を求めて孤立を恐れず」という東大安田講堂事件の際に内壁に書かれた名言の原作者であり、前近代的共同体に回帰するといった土着的思想傾向を帯びる大正行動隊の組織者であり、メタファーが文体に充満する詩人であり、またカリスマ性の強い反アカデミズムの思想家として知られている。谷川雁の「難解」さは思想体系における不定形の遊撃戦的特徴、メタファーに満ちる文体、そして彼のカリスマ性によって構成されてしまい、その「難解」さはロマン化、伝説化される陥穽を招きます。この難点を避け、平岡正明は谷川について、「かなり音響的な詩人である−−−−であった」というような評価をつけることによって、谷川雁の思想に接近するための「音響的」なヒントを提示しました。このヒントを沿って、谷川雁の音響を今更どのように「ズレ」て聴けるでしょうか?

その「反」知性、ダイナミズム=音響性、そして第三世界との繋がりをキーワードに、今度は台湾製の耳で聴いてみようと思います。

日 時:7月10日(金)19:30~21:30
場 所:素人の乱12号店(高円寺北3-8-12 フデノビル2F)
スピーカー:羅 皓名(明治大学教養デザイン研究科)
ゲスト:平井玄(批評家)
参加費:500円
主 催:野戦之月